YAMAHA LP400 レスポールタイプ オーバーホール

仙台のギター修理工房【FOOLS GOLD フールズゴールド】です。


作業完了から幾らか月日が経ってしまいましたがご紹介します。


【YAMAHA LP400】

所謂ジャパンビンテージ の国産レスポールタイプです。


オーナー様が若かりし頃に入手し、近年は使っていなかったということ。

そのため、全体に汚れや状態が悪くなっているところが複数箇所ありましたので、オーバーホールとなりました。

GIBSONヘッドスタイル!!


YAMAHAらしいしっかりした作り!

かと思いきや大きな問題点が!!!


トラスロッド本体とナットが噛み合っておらず、ロッド調整が全くできない状態。

購入した当時からロッド調整ができない状態だったという話から、当時の販売店によるミスか何かか。

まさかYAMAHA工場出荷時点での不具合か?

ちゃんと検品していたと思いたいが・・・


元の状態ではナットを取り出すどころか掴むことすらできなかったので、ヘッドの一部を掘削し、ナットにアクセスするためのスペースを確保。

先細のペンチで辛うじてナットを捕獲!

ロッド本体をネック内部に押し込んでしまう恐れがあったので、慎重に取り付けを行いました。

無事にロッドが効くようになり、これで安心してネック反り調整ができます!!


タップ仕様に改造したピックアップを元に戻します。

2個のコイルを正しく結線し、テープで保護。


ピックアップ全体もテープで新しく保護し直しました。


取り外したタップ用のスイッチポットです。

最近の物とは違い、ギミック丸出しなんですねー。


動作が鈍くなった物と一緒にポットを2箇所交換。


パーツを一通り外し、全体のクリーニングも行いました。


ビフォーアフターです。

ペグなどのメッキ部品、物によってはこのぐらい綺麗に生まれ変わります!


フレットもしっかり磨きます。

音の立ち上がりが良くなるのと、何よりゆび感触がとても滑らかになるので、運指の向上も期待できます。


オーナー様が一番気にしていたネック裏の凹みを直していきます。

新しい塗料がなじむよう、割れた塗膜のかけらを除去しヤスリで均します。


何度かに渡って塗料を少しづつ盛っていきます。

数日乾燥させたのち、スクレーパーとヤスリを使って余分な塗料を削って仕上げていきます。


タッチアップ完了です。

クリア塗装のタッチアップは難しいですね。

凹みは無くなりましたが、完全に目立たなくとはいきませんでした。

もっと腕を磨きたいと思います。


パーツを元に戻し、セットアップをして完成です。

しっかりと調整することで芯のあるサウンドが蘇りました!!

さすがYAMAHA!侮れませんね〜

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